生成のタイプ
テキスト生成には、非ストリーミング、ストリーミング、非同期生成など、様々な方式があります。シンプルな生成 (非ストリーミング)
以下のコードは、OpenAI Pythonクライアントを使用して、非ストリーミング方式でテキストを生成する例です。Simple text generation python code
非同期生成 (非ストリーミング)
非同期での生成には、AsyncOpenAI Pythonクライアントを使用します。Asynchronous text generation python code
ストリーミング生成
リアルタイムでストリーミング出力を受け取るには、OpenAI Pythonクライアントを使用します。Streaming response python code
非同期ストリーミング生成
AsyncOpenAI Pythonクライアントを使用すれば、非同期のストリーミング生成も可能です。Asynchronous streaming python code
モデルの選び方
モデルのアーキテクチャには違いがあり、生成速度や応答品質に影響します。どのモデルを使うかは以下の要素に基づいて判断します。要素 | 検討ポイント |
---|---|
タスクの複雑さ | 複雑なタスクには大規模モデルが適しています。 |
精度要件 | 大規模モデルほど高い精度が得られる傾向があります。 |
コストとリソース | 大規模モデルはコストや計算資源を多く消費します。 |
効果的なプロンプトの作成
プロンプトエンジニアリングとは、大規模言語モデル (LLM) の出力を最適化するために、プロンプトを設計・改良する技術です。これは試行錯誤を伴う反復的なプロセスです。基本的なプロンプトの構成
シンプルなプロンプトは数語で構成されることもありますが、複雑なケースでは以下のような要素を追加することが効果的です。要素 | 説明 |
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ペルソナの定義 | モデルに特定の役割を割り当てる (例:「あなたはファイナンシャルアドバイザーです」) |
コンテキストの提供 | 背景情報を与えて回答の方向性を示す。 |
出力形式の指定 | JSON形式や箇条書きなど、応答形式を明示する。 |
ユースケースの記述 | インタラクションの目的を明確にする。 |
高度なプロンプト設計
応答品質や推論パフォーマンスを高めるためには、以下のような、より高度な手法も有効です。手法 | 説明 |
---|---|
In-context learning (文脈内学習) | 期待される出力例をプロンプトに含めることで出力を誘導する。 |
Chain-of-Thought (CoT; 思考の連鎖) プロンプト | 応答前に推論プロセスを言語化させることで、より確かな結論を導く。 |
メッセージとロール (役割)
チャット形式のインタラクションでは、各メッセージはrole
(役割) とcontent
(内容) 持つ辞書として表現されます。
要素 | 説明 |
---|---|
role | メッセージの送信者を示す |
content | メッセージ本文 |
一般的なロール
ロールは通常、system
、user
、assistant
に分類されます。
ロール | 説明 |
---|---|
system | モデルに対する全体的な指示 |
user | ユーザーからの入力 |
assistant | モデルの応答内容 |
マルチターンの会話
会話型AIシステムでは、複数のやりとりにわたって文脈を維持するために、メッセージを辞書のリストとして保持するのが一般的です。各辞書には、送信者の役割 (role
) やメッセージの本文 (content
) が含まれており、この構造によって、システムは複数ターンにわたる会話の流れを正しく把握できます。
以下は、Meta-Llama-3.1-8B-Instructを使用してマルチターン会話を行う例です。
Structuring Multi-Turn Conversations in Meta-Llama-3.1-8B-Instruct using python
Example output
長い会話における注意点
LLMとの長い会話を行う際には、以下の点に注意することで、応答の正確性と一貫性を保つことが可能です。- トークン制限:モデルにはコンテキストウィンドウの上限があり、入力が長すぎると一部が切り捨てられ、不完全または一貫性のない応答につながる可能性があります。
- メモリ制約:モデルは入力ウィンドウを超えてコンテキストを保持しません。コンテキストを保持するには、過去のメッセージをプロンプトに再度含める必要があります。